モダンリビングルーム

冷暖房機器(システム)

ここでは代表的な暖冷房機器(システム)の特徴を整理します。

■壁掛けエアコン

 

一部の特殊なシステム(後述しています)を除き、「冷房機器=壁掛けエアコン」と考えてよい状況です。温暖地を中心に、冷房だけではなく暖房にも使う家庭が増えています。ヒートポンプという仕組みを利用していて、冷暖房とも効率が高い(省エネ性能が高い)機器です。

一般的な家庭では、LDK、寝室、子供室の各部屋に壁掛けエアコンを設置し、それぞれの部屋だけを必要に応じて冷暖房しています。つまり冷暖房スケジュール的に言えば「範囲:居室だけ」「時間:適宜on-offする」という形になります。

壁掛けエアコンで不満が多いのは「温風や冷風が苦手で快適じゃない」「暖房時に上下温度差ができる(頭のあたりが無駄に暑く、足下が寒い)」といった内容です。断熱・気密・日射遮蔽性能を向上させながら、on-offの頻度を少なくすることによって、こうした不満は少なくなる方向に進みます。

また最近では1階と2階にそれぞれ1台の壁掛けエアコンを設置し、すべての部屋に近い形で24時間連続的に冷暖房するという「壁掛けエアコン利用全館空調」と呼べるようなシステムを実践する住宅会社も出てきています。

■床下エアコン

非常に様々なパターンのシステムがあり、完全に整理できないことをご容赦ください。

そもそも床下エアコンという考え方が生まれたのは「エアコンが省エネ」「足下から暖房したい」という2つのことを合体させようとしたからだと思います。そこから「冷房もできないか?」「2階の床下にもエアコンを入れたい」「床下エアコンと小屋裏(天井裏)エアコンの2台で全館空調的なシステムができないか?」といった様々な発想から生まれたシステムが登場しています。

床下エアコン暖房から述べると、最大の課題は「床下の温度ムラをどうなくすか?」が最大のポイントです。単に床下にエアコンの温風を入れるだけでは温度ムラが生じ、その結果部屋間の温度差ができてしまいます。

床下エアコン冷房の課題は「冷たい空気は重い」という性質をどう克服するかです。しっかりと工夫しなければ冷気を上に移動させることは困難です。

また、同じ能力・台数・使い方であれば、壁掛けエアコンよりも床下エアコンのほうがエンルギー消費量は大きくなります。

■床暖房

床暖房は足下が暖かく、足裏で冷たさを感じないといった特徴がある快適性の高い暖房システムです。最大の注意点はエネルギー消費量が大きくなることです。また当然のこととして、別に冷房機器を考える必要があります。

■全館空調

ダクトを使ってヒートポンプでつくった温風と冷風を各部屋に送り、ほぼ家全体を冷暖房するシステムであり、そのほとんどが24時間連続冷暖房を前提としています。質の高い室内熱環境の要求が高まってきたことで2015年頃から急速に様々なシステムが生まれ、注目を集めています。

■輻射式冷暖房システム

ヒートポンプで冷水と温水をつくり、それを配管でパネルに移動させてパネルからの輻射で冷暖房するシステムです。

 

いずれの機器(システム)であっても検討する際にもっとも重要なのは、「建物の性能別に実際の室温コントロールがどれくらい確実にできるのか?」「同じく、実際のエネルギー消費量や冷暖房費がどれくらいになるのか?」をしっかり把握することです。もっとも一般的なエアコン冷暖房の場合であれば、以上の実績を住宅会社に聞けばわかるはずですし(わからない会社もたくさんいますが…)、住宅会社のオリジナルな冷暖房システムも同じです。またメーカーから出ている情報を見る場合も、理屈やシミュレーションの結果だけではなく、実際の建物での結果を見るようにするのがポイントです。残念なことに、メーカーが出している情報には「○○という工夫をしているから省エネ」といった説明をしているだけで、本当に(実際に)省エネになるかがわからない場合が多くあります。

こうしたデータを入手したときに、その判断が難しい場合は、このあたりに詳しいプロに相談するようにしてください。

冷暖房機器(システム)を検討するときに把握すること

性能が異なる実際の建物で取られたデータとして

■室温コントロールがどこまで確実にできているか?

■エネルギー消費量や冷暖房費がどれくらいになるのか?

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